「Triplex」は当初、合理的かつ幾何学的フォントとしてデザインされましたが、1989 年のリリース時点で、Licko の最も直感的な書体デザインの 1 つに発展しました。そのルーツは、当時の多くの Licko のフォントと同様に、このフォントのビットマップ書体のデザインにまで遡ることができます。そのデザインは、このフォントがより表現力豊かなデザインを生み出した本質的な部分として機能することが多かったです。「Triplex」の起源は、「Lo-Res Twelve」というビットマップスクリーンフォントのプロポーションにあります。このフォントは直線で構成され「Citizen」に変形され、その後の「Triplex」のデザインにつながっていきました。
「Triplex」は、「Helvetica」よりも硬さをやわらげ、親しみやすくし、その代替フォントとしてつくられました。このフォントが最初に広く使われたのは、Emigre magazine #14 (スイスのデザイナーに特化した特別号) でした。
「Triplex」という名前は、ファミリー全体を構成する 3 つのバージョン (Triplex、Triplex Serif、Triplex Italic) を指しています。書体の各バージョンには、ライト、ボールド、エクストラボールドがあります。イタリックは、書体デザイナーであり看板制作者でもある John Downer によってデザインされ、セリフとサンセリフの両方のバージョンで使えるようにデザインされました。
現在の「Triplex」イタリックのドローイングは、1985 年に米・アイオワシティで John Downer によって行われました。このイタリック体はもともと、同じ時期に描いていた別の書体である (「Triplex」と似た) 「Arcatext」のコンパニオンとしてつくられました。この「Arcatext」は、ほぼ幾何学的なパーツで構成され、無駄をそぎ落とした文字形状を持つ「ヒューマニスト体サンセリフ」とも言えます。
ある段階で、ある顧客が「Arcatext」に興味を持っていましたが、「Arcatext」に対して別のイタリック体をつくってもらいたいと考えたため、イタリック体の計画は別の方向に進み、この案は採用されませんでした。5 年後、1989 年に Zuzana Licko がデザインした「Triplex」のサンセリフとセリフファミリーのコンパニオンとして、Emigre がこの使われていないイタリックを 3 つのウェイトのデジタル書体として、製作の依頼をすることになりました。
アセンダとディセンダは、「Triplex」に合うように短くし、新しい大文字は小文字と区別できる特徴をより多く含んでいます。しかしその他については、デジタル版はオリジナルのドローイングに忠実に従っています。
Emigre Fonts はカリフォルニア州バークレーを拠点とするフォントメーカーであり、書体標本やアーティストブックの出版社でもあります。1984 年から 2005 年までは、ビジュアルコミュニケーションに特化した伝説的季刊誌「Emigre」を発行していました。Emigre フォントライブラリには、Mrs Eaves、Brothers、Matrix、Filosofia を含む 600 種類以上のオリジナル書体があります。
Adobe Fonts にある他のすべてのフォントと同様、これらのフォントを次の用途に使用可能です。
デザインプロジェクト
ロゴを含む画像またはベクターアートワークの作成
Web サイトパブリッシング
Web プロジェクトを作成して、サービスから Web サイトにフォントを追加する
PDF にフォントを埋め込んで表示と印刷をおこなう
ビデオとブロードキャスト
フォントを使用して社内用または商用のビデオコンテンツを作成する
使用方法
このフォントの名前は、どこで使用するかによって多少異なる場合があります。
デスクトップ
アプリケーションのフォントメニューでは、このフォントは以下のように表示されます。
{{familyCtrl.selectedVariation.preferred_family_name}} {{familyCtrl.selectedVariation.preferred_subfamily_name}}Web
このフォントを Web サイトで使用するには、以下の CSS を使用します。
font-family: {{familyCtrl.selectedVariation.family.css_font_stack.replace('"', '').replace('",', ', ')}};
font-style: italicnormal;
font-weight: {{familyCtrl.selectedVariation.font.web.weight}};