「AB 奈良」は長年書き込んだ「楷書」から派生しました。
ユネスコ世界遺産登録の福岡県「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」のそばの小学校で校長先生に書道を手取り足取り教わりました。当時珍しかった全校生 300 人足らずの小規模校で、年に 2 ~ 3 度の揮毫会を目指し猛特訓で、揮毫会前 (当時は現場に出向いての揮毫) は机を持ち込んだ講堂で夜 8 時頃まで書いた覚えもあります。学校は団体優勝旗を度々手にしました。当時は唐の 3 筆、欧陽詢、虞世南、褚遂良風の楷書が目標でした。
その後入社した銀行で誘われるまま書道クラブで活動を続けます。当時の師の書風は品格あふれ今でも憧れです。偶々とはいえどちらも幸運な出会いでした。
奈良に住んで、ホテル筆耕や賞状の文字、整然と構築された筆文字を手書きする仕事に 20 年ほど携わります。パソコンがない時代でした。
その後広告の筆文字に関わるデザイナーにタイプフェースを勧められ、日本タイポグラフィ協会に入会します。デザインとは全く縁のない世界にいたのでタイポグラフィのことは分かりませんが、メンバーのセンスに魅せられていきました。線の数、ウエイト、空間いかんでがらりと表情が変わる世界があることを知ります。
そんな矢先筆文字が書けるということでだけで「FONT1000」に参加しました。文字セットは 3 週間くらいで書き上げ、Font1000 の仲間にパソコン作業をサポートしてもらってデジタル化しました。「AB 奈良」は奈良から発信した筆文字という意味を込めています。
このフォントには、新聞社、出版社、国語研究所等の使用頻度表から選んだ上位 1,000 個の漢字に加え、206 の仮名および約物が含まれています。
FONT1000はそれぞれが独立したフォントデザイナーの集合体です。フォント制作はJISの約7,000字が基準です。しかし、全てのフォントに7,000字が必要なのか。写植の時代でもそれよりもはるかに少ない文字数でした。そんな素朴な疑問から、FONT1000は日本文を組むのに必要最小限な漢字として、新聞社、出版社、国語研究所等の使用頻度表から選んだ、ベスト1,000の漢字に両仮名および約物を加え、2001年の結成以来、フォント制作にチャレンジしてきました。当初は、25名、25書体の参加でしたが、その後、より多くの文字を含むフォントの開発も行うようになり、書体数も130、デザイナーも40名近くにまでなっています。
Adobe Fonts にある他のすべてのフォントと同様、これらのフォントを次の用途に使用可能です。
デザインプロジェクト
ロゴを含む画像またはベクターアートワークの作成
Web サイトパブリッシング
Web プロジェクトを作成して、サービスから Web サイトにフォントを追加する
PDF にフォントを埋め込んで表示と印刷をおこなう
ビデオとブロードキャスト
フォントを使用して社内用または商用のビデオコンテンツを作成する
使用方法
このフォントの名前は、どこで使用するかによって多少異なる場合があります。
デスクトップ
アプリケーションのフォントメニューでは、このフォントは以下のように表示されます。
{{familyCtrl.selectedVariation.preferred_family_name}} {{familyCtrl.selectedVariation.preferred_subfamily_name}}Web
このフォントを Web サイトで使用するには、以下の CSS を使用します。
font-family: {{familyCtrl.selectedVariation.family.css_font_stack.replace('"', '').replace('",', ', ')}};
font-style: italicnormal;
font-weight: {{familyCtrl.selectedVariation.font.web.weight}};